ビビッドの手帳

点滅する蛍光灯。

真夜中の旧校舎の教室でアタシは目を覚ました。
ぼーっとした頭で辺りを見回す。
誰も居ないし、机 と 椅子 と 教壇 くらいしかない。

床についた手に違和 感。
ぬるっとした感覚と、いつもの獲物じゃない柄の 感 覚 。
手を持ち上  げると真っ赤に染まっ  てナイフの様な も の  を握り こんでいた。　何 本 も 。　同じもの が 床に落ち  てい る。
なんとなく、覚えてる。　アタシの 獲物   だ。「本 当    」の。「  本 来 」の。
一 人一 人、専用のナ イフがあって、それで綺麗に 細 か   く、綺麗 に  真 っ赤    にしてあげるのだ。

そして、手  に ついて  るこの 血 は……
殺人  鬼  の性な のか、アタシ  だけなのかは分らな い けど、自分  で 手にかけた 人  の、仲良かった  人の血      は     感触で   解 る 。

ああ、そう     か     、  大好き    だった 人 達   じゃ  足  りな く   なっ ち ゃ ったんだ。
そ   して、今   大 好 き な 人 達    に手 を かけ   ちゃった       んだ。
守れも    しない 上に傷つけ   るって 、最悪   じゃ ん  。

久  し ぶりに        心 が ぽっかり              と 空い た   気分     を味   わい な がら     血    溜 り に寝       転がる。

前   髪 が     邪   魔           だ   な。
   ま    え     が             み        え    な      い                 や




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目が覚めた。
変な空虚感に襲われて、
その後酷く悪い夢を見たのを自覚し、
動悸が起きて、
じわじわと汗が噴出してくる。
普通の悪夢と違って後から襲ってくる感覚が気持ちが悪い。

久しぶりに嫌な夢を見たな、と苦笑を浮かべる。
最近白色の明かりの不安に駆られることがなくなってきた所為か
安定剤代わりの音楽を聴いていなかった。
携帯で時間を見るとAM4時過ぎ。
気が付けば夜が明け始めていた。

急ぎシャワーを浴びながら、もう一眠りするかこのまま起きるか迷った挙句、そのまま起きている事を選んだ。
今日は学校で寝よう。人がいれば、――誰か私を止めてくれるはずだから。